一次創作設定資料集

サウス大陸ゲーグル王国本土で勃発した戦争。

戦争の引き金となったのは2748年、ヴァレノに訪れていた蒼国王家の御召馬車を止めた黒族の少年*1が、蒼国人将校にその場で処刑された事件（ヴァレノ事件）である。

これを受けたゲーグル民族主義者が、各地のゲーグル王国民群衆を暴動に駆り立て、反乱は全土へと拡大。黒国王国軍上層部が軍事クーデターを起こし、宗主国ユースタシュ王国に対して宣戦布告をした。

当時、両国の間には圧倒的な戦力の差がありゲーグル王国の敗戦は瞭然であったが、ユースタシュ王国は世界一の軍事力を誇っていたその戦力を分散させざるを得ない状況に陥った。十一月危機である。

蒼国王はサウス植民地独立戦争?へ派遣されたユースタシュ軍に、幼かった第一王女及び第一王子はゲーグル独立戦争に参戦した蒼国中央軍陸海空聯合師団に従軍した。

当初ユースタシュ王国は世界各国に戦力を分散させており、革命を鎮圧させるために動かせた動員数は駐屯師団を合わせて三万程度であった。
共同戦線を張ったフォルベック王国?の助力も期待できた。
にも関わらず、ゲーグル王国側は劣勢であった。

しかし、ユースタシュ王国側の指揮系統が壊乱したことにより、戦況は逆転。
ユースタシュ王国にしか普及していなかった銃を大量に持ち込みんだ反乱軍は、マクレガン陸軍少将率いる本軍を撃破。

従軍していた第一王女及び第一王子は、フォルヨーク駐屯基地に残っていた後方支援部隊を引き連れフォルベック王国軍に投降。
協力状況にあったフォルベック側は、王族の身柄引き渡し断固として拒否。

ゲーグル王国がこの戦争で得たものは、独立並びに新政府の正式承認だけだった。

ゲーグル独立戦争勃発の背景には、いくつかの点が指摘されている

1. 独立前のゲーグル王国は、自治が認められてゲーグル人*2による統治が行われていたものの実際はユースタシュ王国の植民地支配下状態であり、蒼国王家や蒼国貴族による搾取や身分差別が長年に渡り行われ続けたことによりゲーグル人の不満が蓄積。
2. ヴァレノ事件をきっかけに、多くのゲーグル人の宗主国に対する反感が一気に強まり、反乱の参加者の増大となって規模や地域が拡大。
3. 黒国軍上層部による黒国女王処刑が戦争に繋がった。